日本の古い神社仏閣は古いものでは一千年以上の年月地震に堪えて残っています。
その理由の一つとして考えられるのは、現在の建物のように基礎と建物がアンカーボルトで緊結されていないことです。つまり、礎石(基礎)の上にただ乗っているだけであるので、地震時には礎石(基礎)と柱の接点で摩擦が起き、地震力が建物に伝わる時点で振動が大きく軽減されていると考えられます。
このように日本古来の建物は神社仏閣に限らず全て礎石の上に建物が乗っているだけというのが普通でした。基礎と建物はしっかり固定されねばならないという考えに変わっていったのは戦後、建築基準法ができてからですが、その方法が最良であると検証されたものでもないそうです。
『免震アンカーボルト』は礎石の上に建物を建てる方法を現在の建築に取り入れた装置なのです。
元々この装置は、敷地が埋立地などで軟弱地盤であったり、地震時に起きる液状化により布基礎が破断されたり傾いたりして不等沈下した場合に、簡単にしかも安価で修復出来る方法として考案したものです。その過程の中でこのアンカーボルトが地震時には揺れを少なくするということが分かったのです。
今から新築される建物には是非お勧めしたい免震用金物の1つです。
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